日時:2004年2月26日(木)18時30分〜
会場:東京大学先端科学技術研究センター 13号館2階209号室
(最寄り駅:小田急線・東北沢駅より徒歩7分、井の頭線・駒場東大前駅より徒歩10分。詳しくは以下をご覧下さい。)
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【報告要旨】
修士論文「科学雑誌における「科学」イメージの生成と変容」では、メディア論・コミュニケーション論の視座から、人びとのコミュニケーションの中に生成する重層的なものとして、「科学」イメージをとらえようとしました。『科学朝日』(※)という言説空間を分析対象としてテキスト分析を行い、編集者・登場人物(書き手・話し手)・読者―『科学朝日』共同体―が「科学」をまなざし、表象するなかに「科学」イメージが生成、変容するさまをうかびあがらせる試みです。ここで問題にしているのは「科学」イメージの内容ではなく、共同体が抱く「科学」イメージの存続と変容の形態・メカニズムです。分析の結果、『科学朝日』共同体における「科学」と「非科学」をめぐる境界設定や、「科学」イメージの固定(戦時下・終戦直後)、一元化(60年代)から拡散(70年代以降)に至るメカニズムがみえてきました。また、「専門家」のものであれ「非専門家」のものであれ知識や意見を「伝達」するものとしての「科学メディア・ジャーナリズム」観にはおさまらない科学雑誌の姿もみえてきました。
※『科学朝日』は、戦時下の1941年に創刊し、1996年まで発行。休刊後、『SCIaS』(サイアス)として2000年まで発行されました。読者、登場人物には「科学者」も「非科学者」も含まれています。
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