高度情報社会、インターネットを考えるコンセンサス会議の経過
 木場隆夫(科学技術庁 科学技術政策研究所)

 

 標記の会議は現在、中盤を迎えています。 科学技術と社会の均衡を図るために市民からの意見発信の場を作ろうと企画されているこの会議は、これまでも報告しているところです。
 4月に市民パネルの応募を終え、19名の市民パネルを構成することができました。市民パネルが鍵となる質問(この会議で討論する課題)を作るために、以下の3氏に講師となっていただきました。
 インターネットに関する技術的な専門家として関西大学の名和小太郎さん、 社会的な問題に関する専門家として水越伸さん、法的な問題に関する専門家として 牧野二郎さんを迎えています。
 5月24日から始まり、9月4日に最終報告会(公開シンポジウム)が行われる予定です。場所は、 全て埼玉県鳩山町の東京電機大学理工学部鳩山キャンパスです。
 5月24日に第一回目の準備会合を行いました。司会の若松征男さん・(東京電機大学) から趣旨説明があった後、市民パネルの自己紹介があり、和やかなムードで 始まりました。電機大学のパソコン教室で、市民パネルにパソコンでインターネット で何ができるかを体験してもらいました。電子メールのやり取りや、ホームページ の探索などを1時間余り行いました。その後、3人の講師(専門家)から説明があり、 市民パネルとの質疑応答を行いました。夕方懇親会がありました。

 また、6月12日の第二回準備会合では、午前中、マスメディア界から毎日新聞の瀬上さんを迎えて、 市民パネルへインターネットで何が可能かについて説明が行われました。その後、4名の講師と市民パネルの間の質疑応答が活発に行われました。
 午後2時から、市民パネルは、「鍵となる質問」の作成を行いました。これは、今後の市民パネルの話し合いの方向性を市民自らで決めようというものです。話し合いの途中では多くの質問項目が挙げられましたが、最終的には以下の4項目を中心とすることにしました。

  「技術(使い勝手)」「社会的問題」「教育」「悪影響から市民を守る」。

その他に、 インターネット先進国である米国の状況についても知りたいという意見が盛り込まれました。これらの項目には枝となる多くの観点が含まれています。
 次回7月24日の会合においては、それらの質問に対応可能な専門家、(いろいろな 分野、大学、プロバイダ、官庁など)10名程度を招いて、質疑応答を行います。これは公開です。
 その次の会合、7月31日には、市民パネルだけで、それらの結果を踏まえ討議し、 市民の意見をまとめます(非公開)。9月4日にそれを発表する予定です(公開)。

 いよいよ佳境に入ってきています。関心のある方はぜひ、電機大まで足を運びましょう。




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